ん倶楽部展覧会

『おっ,と! 人口ピラミッド展 :
世界の人口ピラミッドと日本の人口逆ピラミッド問題』

 教学比較IRコモンズ・ん倶楽部は、WOW株式会社とのコラボレーション企画として、2023年12月7日〜12日、西新宿・ヒルトン東京B1アーケード内ヒルトピア・アートスクエアにおいて、データ・アーツ & サイエンシスによる作品展覧会を開催しました。

 この展覧会では、誰もが知る人口ピラミッドの棒グラフを当世風のCGで立体造形し、データ・アーツ & サイエンシスによる接近、すなわち事実与件から科学的推定をし、それを藝術表現することで対象へと衝迫的に迫る試みをしました。その試みを公共圏に展開することで広く共有し、あわよくば民主的解決の機縁になれば、そうした想いを抱き、企画、実施しました。



 お気づきかもしれませんが、この展覧会は、ユルゲン・ハーパーマスの公共論、コミュニケーション論やヨーゼフ・ボイスの社会・綜合藝術論、あるいは鶴見俊輔の『限界芸術論』などに大いに触発されつつ、それを国立社会保障・人口問題研究所の地道なお仕事の成果発信などに依拠しながらデータ・アーツ & サイエンシスの活動の一端としてお披露目したものです。



 たとえば、わが国の人口逆ピラミッド問題は今に生きるわたしたちにとっての直接的な問題であると同時に、その解決は完全にわたしたち一人ひとりの手に委ねられているという特殊性をもっています。この点、たとえばSDGsなどとは異次元の極端に身近な日々の生活世界の問題であり、喫緊の解決課題としてあります。ですから、これはすぐれてあらたな切り口、制度でも政治でもない活動としての民主主義の効力への問いただしになっているともいえます。それだけに、この展覧会の扱い内容はとても刺激的でおもしろいものになったと思えます。

 人口関連の展示の一部の紹介は当倶楽部ジャーナル『るん』に載せました。




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